Hiroshimaken Koumuten Kyoukai
HKK REPORT 広島県工務店協会活動報告 11
木と触れ合い、学ぶ木育で子どもたちが工務店や大工仕事を知る機会を創出

角倉先生による講義では、古来から受け継がれてきた木造建築の技術がスカイツリーの建設にも生かされていること、木の特性を知って最適な加工を行う大工が使っている仕事道具などについて学習。子どもたちはうなずきながら真剣に聞き入っていた

各テーブルで工務店担当者が指導役に。作業手順が分かりやすい説明書も用意

最初はカンナが途中で止まっていたが、コツをつかむと徐々にスムーズに

完成したはしでつまむそぶりをしたり、木くずの香りを嗅ぐ子の姿も見られた
木造建築や木そのものに触れることで、幼いころから木や大工仕事を身近に感じてもらいたいとの思いから、広島県工務店協会が県内の小学校を対象に木育活動を行っている。その3回目となる取り組みが、「木で建築物をつくることから学ぶ」と題して広島市立安東小学校で行われた。広島大学大学院准教授の角倉英明先生による講義から始まり、子どもたちは神社仏閣や多くの住宅が木造建築で建てられていること、その建築を担うのは大工や工務店であり、建築に不可欠な木が植林↓伐採↓製材↓建築↓植林と循環していることなどを学習。その後のワークショップでは、大工仕事に必要な道具の一つであるカンナを使い、木材を削って磨くはしづくりに挑戦した。最初は力加減が分からず戸惑っていた子どもたちも、少しずつコツをつかみながらうまく削れるようになり、直方体だった木材が見事なはしの形に。削ったはしは粗さが異なる2種類の紙ヤスリで表面を磨いて仕上げれば完成。協会では、木に触れることで子どもたちの五感に働きかけ、建築の原体験をつくるこの取り組みを今後も継続していく予定だ。
木や大工の仕事を身近に感じてもらえるように
将来を担う子どもたちへの木育活動をこれからも

子どもたちの姿に感じた手ごたえ
今後も続けて新たな発見を重ねたい
子どもたちの楽しそうな姿に、この取り組みによる確かな手ごたえを得ることができました。終了後に「木くずをください」と言ってきた子どもたちもいて、木に触れる体験が感覚的に刺さるものがあるのだということが分かりました。今後もそんな発見を重ねていけたら面白いですね。
広島大学 大学院先進理工系科学研究科 准教授 角倉 英明 氏

前回までの経験をブラッシュアップ
各工務店の地元での活動にも期待
今回は、子どもたちが分かりやすいように作業手順の説明書を新しくつくってみました。こういったワークショップを各工務店がそれぞれの地域で開催し、子どもたちに工務店や大工の仕事を知ってもらえる機会を増やしていきたいですね。今後もこの活動を積極的に続けていきたいと思います。
橋本建設株式会社 代表取締役 橋本 英俊 氏
普段から身近にありながらも意識したことのなかった木造建築について学び、実際に木に触れる体験を通して手触りの良さや温もりを実感できる機会を得た子どもたち。森林保護の意識向上につながったり、今後の建築業界を担う大工などの職人を志す人が増えたりする第一歩になればという思いも垣間見られた取り組みとなった。
